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Clubhouseの美容師さん的活用術。急に流行りだした音声SNSをLECO内田氏はどう使う?
1月の末から突如流行りだした音声SNS、Clubhouseとは?
緊急事態宣言の延長が確実視されだした1月の末から、人々がうわごとのように呟きだした言葉、“Clubhouse”。自粛に倦んだ人たちを救うぁゃしぃ粉を売っている闇ルート、とかでは全然なくて、音声だけの完全招待制SNSのことだ。
完全招待制で、しかも1人のユーザーにつき2人しか招待できないというレア感。その中でユーザーたちはグループ通話のような行為をしているのだが、“鍵付き”のような概念がまったくないため誰の通話にも自由に出入りでき、かつ挙手制で会話に参加することさえできる。
にこるんやフワちゃんがテレビ番組プロデューサーとトークしている部屋に入ってフワちゃんと話せることもあるし、全く知らない他県の飲み屋仲間のルームに迷い込んで酔いどれトークに参加することもできる。無関係のユーザー同士が「全員ピカチュウとして過ごす部屋」なんかも話題になったし、有名雑誌の編集長たちが集まって業界の未来について語っていることもある。外国語圏のルームをBGMに流して語学学習に活用するのもおすすめだ(外国の人間が発言するとちやほやしてもらえます)
アーカイブが残らない故の自由な発言と、見逃したら終わりの刹那性がこのアプリの圧倒的魅力を形成している。
美容師さんたちも既にかなり集まっており、激熱な技術を語るルームからサロンの練習のトークが盗み聞きできるルームなどなど、日夜興味深いトークが繰り広げられている。業界インフルエンサーの活用術を紹介したい。
言わずと知れたカルチャートレンドセッター、内田聡一郎氏(LECO代表)の場合
メインからサブまで、カルチャーに造詣の深い内田さんはもちろん美容師界では最初期のClubhouseユーザー。既に多数のルームを主催し、広い人脈とMC力で頻繁に神回を生み出している。サロンを縦断したビッグネームばかりのトークは必聴。なお弊社より技術本の発行を企画中!
ベタ付き徘徊者多数!“見逃した感”が盛り上がる要因
Clubhouse、めっちゃハマってます。完全招待制で招待状の数が足りていない状態だから、まだ誘われていないという焦燥感が期待を煽って、入ってみてもクローズドな感じが熱狂させますよね。
昨日のチョキチョキOB部屋では奈良君(※)が荒ぶっていて面白かった。それから、NYLON編集長のルームにNumero、VOGUE、BRUTUSの編集長も加わって出版の未来について語っていたのも熱かったです。
※編集部注:SHIMAスタイリスト奈良裕也氏。内田さんと同様、雑誌CHOKiCHOKiのおしゃれキング(カリスマ読モ)だった
こういうレアなトークが偶然生まれてそこに同席できて、レアな人と繋がれる場合もある。しかも、一切記録が残らない。後で聞いて「見逃した!」って思う。そういう感覚が盛り上がる要因ですよね。かなりベタ付きで徘徊している人が多いなと思います(笑)。
参加者が限られている今が濃くて一番面白い
今はアーリーマジョリティくらいまでの層が参加しているのでちょうどいいですね。あと半年もすれば人が増えて薄まって面白くなくなるかもしれないから、参加するなら急ぐべき!手前味噌ですが、現時点では美容師界では僕のルームが一番面白いと思っています(笑)。
もちろん集客に活用できる段階では全然ないですし、そういう空気が出るともうつまらなくなってしまうんじゃないかと個人的には感じます。トークしてエンタメとして活用して、そこにたまたま信者がつけば濃いお客さまにはなりそうですね。
レア現場を知る内田さんの、ルームをディグるコツ
個人的には漫画家のルームによく行きます。浅野いにおさん(『おやすみプンプン』等)、大童澄瞳さん(『映像研には手を出すな!』等)は面白いです。アジアンカンフージェネレーションの後藤正文さんが古書店の店主と語っているルームなんかもすごくよかった。
僕は面白そうな人がフォローしている人をディグってフォローすることで面白いルームを見つけてます。
ここにしかない、今しか聞けない情報が集まるClubhouseを要チェック!
美容師業界においてはSNS=自己ブランディング=新規集客というイメージだが、Clubhouseはどうやらちょっと違う。かといって、集客できないから利用価値がない、というものでもない。
内田氏・中村氏のいずれもが「ファン」「信者」といった言葉を使うように、トークから生まれるつながりは深い。一方で、第一線の技術者から直接話を聞ける、恐ろしく深い情報収集ツールという側面もあるし、無数の雑談の海に溺れて何にもたどり着けないこともある。使い方次第でまだまだ化ける、digりがいのあるSNSだ。
ぜひ招待してくれる人を探して参加してみてほしい。