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昨年、新しい価値観の業務委託サロン「NEHAN」の立ち上げの経緯と、そこでスタートアップするスタイリストを取材した。

あたらしい業務委託？！　シナジーサロンの真実　【その１】オープンに行ってきた

立ち上げから参加している御供カナさんと内田航さん。その後の二人の集客と売り上げ、どーなってるの？　ってことで、最初の取材から約6カ月、その推移を聞いた。

新しくて面白い２人の働き方について

売り上げの話の前に、この2人の新しい働き方について先に触れておく。御供カナさんと内田航さんはNEHANではスタイリスト２人のチームでお客を担当しているユニット。そして、GARDEN所属の森越道大さん率いる「senjyuチーム」のメンバーでもある。

つまり、チームメンバーとして他サロンに所属するチームのプロジェクトに参加しながら、個人ユニットとして、サロンワークをしている……ってわけわからんね。新しすぎで理解できないけど、個人で働いているように見えて、２つのチームで働いているというわけだ。

なので、業務委託サロンにいるのにもかかわらず、2人の給料はチームメンバーとして「どれだけチームに貢献できたか」で決まる。チームへの貢献は完全に数値化されており、それが一番給料を左右するのである。

「実際にはホームページからの新規のお客さまは私御供、YouTubeからの新規のお客さまは内田が担当することが多いですね。でもチームでやっているので、それが入れ替わることも全然あり得ます！」（御供カナさん）

「顧客の平均滞在時間は1時間半ですが、新規のお客さまのカウンセリングには20分かけることもあります。個人を指名してもらっているという感覚ではなく、ぼくらのやり方や概念を指名してもらっていると思うので」（内田航さん）

㊙チーム給料制度の内容はこれだ！

senjyuチームとしての「役割分担＆基本給にプラスされる要素」は上記の内容。詳細は企業秘密だが、上記25項目をしっかりこなせば、給料にプラスされるのだ。

そしてこちらはNEHANでサロンワークする2人のタスク。

ここで注目したいのが①のYouTubeだ。じつは２人のユニットは動画集客に成功している。Instagramでもなく、ホットペッパーでもない。難しいと思われていた動画集客がこれからのメインツールになる、と内田さんは語る。（その詳細についてはあまりに語るとこが多いため、月刊BOB 本誌で取材予定）。

2人は毎日、19時にはサロンワークを終えるが、ブログのライティングやYouTube撮影などのタスクをこなしている。

半年で驚異の生産性150万円に！！

では本題に移ろう。これが異動してからの２人の売り上げ推移だ。

11月はまだ正式に移動していないため、12月からの数字を見てみると、2人で約300人の顧客を担当。取材した5月は月半ばで150人を達成しているので、現在の予約状況を考えると300人は超すはず。

売り上げは300万円を超えるため、生産性はなんと150万円！　客数は1日９～10人前後。次回予約をきっちり取るので、どんなに忙しくても現場のオペレーション（というか、2人のチームワーク）が乱れることはない。

スタイリスト2人でアシストし合う「チーム制」は、効率の面でも生産性の面でも可能性を秘めている。デメリットがあるとすれば、自分がやった分だけ欲しいという個人成果主義には向かないということと、同じ価値観でないと連携が上手くいきにくいということか。

「今顧客数が1500～1600人になっているので、これ以上集客をかけると、既存顧客の予約が取れなくなってしまうので、いったんYouTubeなどはあまり頻繁にやらないようにしています。今のお客さまたちも、来店サイクルを少し長めに設定して３～４月くらいでいいよって話してます」（内田航さん）

「コロナ禍でじつは、さらに顧客が増えたんです。都心部はかなり減ったところが多いと聞いていますが、うちのチームは悩み解決を標榜しているので、今在宅勤務のうちにいってみようって新規のお客さまがかなり増えたんです」（御供カナさん）

ウリとメニューは「悩み解決」

２人はバリバリのデザイナーズサロン出身だ。と同時に、一般のお客さまたちが、何を求めているのか、自分たちが何ができるのかを追求していった結果、「髪で人生を解決する」というコンセプトになった。カタチで解決できる人もいれば、髪質で解決される人もいる。その悩みを深く掘っていくことが重要だ。

「こんなに多くの人が髪に悩んでいるんだって。そこにはしっかり、応えていかないとと思っています」（2人）

サロンワーク以外にも、新しいプロフェクトが始まるという。まだ秘密だが、それもチームだから、為し得ること。新しい働き方を見せてくれる2人の活躍ぶりにこれからも注目したい。