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リピートが重要!なのにセミナーが減少…今こそ“読むカットセミナー“で自主練力を上げる!

新型コロナウイルスは未だ全国で猛威を奮っており、余談を許さない状況。

新年度、新入社員を迎えて心機一転! という今、徐々に各サロン、そしてメーカーおよびディーラー各社は、十分に感染対策に留意しながら“新しいセミナーのあり方“を模索しているところではありますが、それでも集合研修には慎重にならざるを得なかったり、集合セミナーの本数自体は確実に減少していると言っていいでしょう。

一方、そんなコロナ禍を経て顧客の価値観も大きく変容。昨年から今まで、業績や経営の面でも強かったサロンのほとんどが固定客のファン化に成功して基盤を築いていることもわかっており、2021年以降ますます“リピート重視“かつ、顧客とともに成長していく“生涯顧客化“がキーワードになっていきます。

練習できる場は減っているけれど、顧客のニーズに応えるためにますます技術の研鑽はしなければならない。そんなみなさんに今こそおすすめしたいのが“読むカットセミナー“による「自主練力」を上げること!

小社髪書房から昨年刊行され、早くも3刷と好評をいたただいているベストセラーから、そのメソッドを解説していきます。

▶︎ABBEY松永英樹さん『たのしい!ベーシックカット』

「夢中になる・うまくなる・お客が集まる」を合言葉に、“必ず上達して=売れる”カット練習のツボを徹底解説!
結果につながってカットが好きになるとカットデザインセミナーが評判のABBEY 松永英樹氏によるカットプロセスを追うだけでなく、練習に際しての正しい頭とからだの使い方を余すことなく説明する新感覚のカット本です。

「カットがうまい」ためには“手“だけでなく“目“も鍛える

技術の自主練習において難しいのは、反復練習を続けていくことです。反復練習が「辛い」と感じてしまうのは、反復練習そのものの目的が曖昧なまま積み重ねてしまっているからではないでしょうか。どのくらい精密に切れたら合格? これが切れるようになってサロンワークで使うの? そんな状態では楽しくないし、上達もできません。

ここで大切なのは「カットがうまい」というのはどういうことかを正確に把握すること。それは上図のように

・ その髪型が「かわいい」かどうか正確に判断できる =見極める目・考え方
・ その「かわいい」と思う状態を安定して切ることができる =反復で原理原則を習得

という2つの要素からなります。

つまり、上達する練習とは「お客さまに喜ばれるかわいいヘアスタイル」をイメージして見極める目とデザインの考え方を理解した上で、それを安定して切るための原理原則を反復練習で身につけることと言えます。

それがわかれば、反復練習で“型“を身につけることもサロンワークで役に立ちそうな気がしますよね!

この観点から、ベーシックの反復練習で疎かになりがちな2つのポイントがなぜ大切なのか例をあげて説明していきます。

なぜ大事? シェイプする角度

ベーシックを練習するときに難しいのがパネルの角度です。床に対して何度、脇を締める、正中線のパネルに平行に……

そんなに細かいこと、本当にサロンワークで使うの? と挫けそうになるかもしれません。ですが、パネルを引く方向やリフティングの角度は、ほんの少し変わるだけで違う髪型になってしまいます。

それを『たのしい!ベーシックカット』では、こんな風に2つのヘアスタイルを切り分けて解説しています。カット構成はほぼ一緒のレイヤースタイルですが……

途中からスライスの角度を変えてカット仕分けて切り進めていくと、この小さな差がヘアスタイルの仕上がりに影響していることがよくわかります。もし「なんとなく」切っていたら全然違うニュアンスになってしまって、お客さまが求めるものと違ってきてしまう。そう言った失敗を防ぐために、この原理原則が必要なんだということがよくわかると思いますので、ぜひ実際に切り分けて練習してみてください!

セニングは個客対応だから慣れるしかない?

この本の中で、著者である松永英樹さんは「ベーシックに向き合うときも、必ずドライセニングまでカットしましょう」と勧めています。その理由は……

・セニングを感覚でカットする場合
ベースカット(5分)+ドライ(8分)+セニング 何分かかるかわからない!

・セニングのベースルーティンを5分と設定して練習していた場合
ベースカット(5分)+ドライ(8分)+基本のセニング(5分)+質感調整・味付け

セニングの目的は毛量調整と質感調整の2つがあります。質感調整や味付けは確かに個客対応ですが、毛量調整に関しては、どんなに毛量に難がないお客さまでも“必ず減らしておくべきポイント“があります。ハチ周りやミドルセクションなどの骨格が影響するところや、襟足などの生えグセが強いところなどです。

そういった“必ず誰でもセニングするプロセス“は誰にでも同じ質・速さでカットできるようにすることで、質感調整や味付けといった「お客さまを可愛くするための時間」にたっぷりと手間をかけることができます。毛量調整にルーティンがないと、難しい毛量のお客さまだった場合に毛量だけに気を取られ、可愛く仕上げるための時間が十分に取れなくなってしまうのです。

 

練習とは“売れる人の頭と体の使い方“を身につけること

一見サロンワークで役に立たないと思われがちで、辛くてしんどい……。そんなイメージのあるベーシックカットの練習。しかし実はベーシックこそ、その意味がわかって正しいプロセスで練習をしていれば、自由自在にお客様のニーズに合わせたヘアデザインを提案できるようになる一番の近道なのです。

セミナーが少なくなり自主練習をしなければならない人、動画を見ながらの練習がスタンダードになっている人。コロナを経て美容師の皆さんの練習のやり方は変わってきていると思います。どちらも、その練習の「なぜそう切らなければならないか」が説明できますか?

これまでの反復練習による“体の使い方“の鍛錬に加え、“頭の使い方“を理解することが、これから売れ続ける美容師さんになっていくために必要な【自主練力】=自力で成長していく力なのではないでしょうか。

ななしま

AUTHOR /ななしま

月刊NEXT LEADER編集部→月刊BOB編集部→書籍編集部。好きなものは宝塚と蛙亭と、赤井秀一です。

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