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GUNHEEさん、韓国フェイスフレーミング流行の理由を教えてください!
フェイスフレーミング流行の一因として外せない韓国カルチャー。
東京・表参道にも店を構える、
韓国のトップヘアアーティスト・ゴニ氏に詳しく聞いてみました!
ゴニトウキョウのスタッフさん
写真:清水エリオ
チームで作り出す、韓国トレンド
――日本での流行前、韓国で話題になったフェイスフレーミング。そのきっかけは?
フェイスフレーミングカラー、もしくは「ミストバング」は韓国でも10、20代を中心に流行しています。このデザインは90年代のリバイバル。90年代半ば、スパイス・ガールズのジェリ・ハリウェルの、赤髪のベースに顔周りだけブロンドにしたスタイルが象徴的でした。韓国では90年代のドラマやカルチャーが再流行していてレトロなムードが人気。若い人には当時のヘアスタイルが新鮮に映ったんだと思います。
――人気K -POP アイドルの影響も大きいですよね。
はい、やはりB L A C KPINKのジェニーや、モデルのアイリーン・キムなどのヘアスタイルがブームの火付け役ですね。2020年6月リリースの『How YouLike That』でジェニーが披露したフェイスフレーミングは、顔周りに分厚く入れたブロンドが特徴的。全頭のダークトーンとの明度差が大きく、インパクトがありました。アイリーン・キムは、髪を下ろしているときはさりげなく見えるデザイン。決まったパネル幅などはなく、その人の顔や雰囲気に合ったデザイン提案が大切です。
―― ゴニさんはSUPER JUNIOR キム・ヒチョル氏やチャン・グンソク氏などのヘアを手掛けています。
K -POP スターのヘアはどのように生み出されるのですか?
韓国では曲のリリース毎に衣装やメイクはもちろん、ヘアスタイルもチェンジ。もっと言えば、同じ曲でもMV、ライブ、アルバムで変えます。美容師だけでなく、毎回チームでコンセプトをつくりあげていくんです。K -POPスターのヘアは変化が速く流行を追うのが大変ですが、曲を中心に、アーティストが表現したい世界観やファンからの反応など、あらゆる要素から生み出されます。だから、彼・彼女たちのヘアスタイルが流行の発信源になるんです。
ヘアに見る韓国と日本の違い
――日本でもサロンを出していますが、韓国と日本で技術や剤の違いはありますか?
そういった意味の差はないと思います。韓国でもヨーロッパや日本の製品を使っていますよ。ただ、好まれるヘアのシルエットは違います。韓国では基本的にショート以外スタイリング剤を使わないことが多いので、乾かしただけで決まる、重みのあるスタイルが人気。日本ではよりナチュラルな雰囲気が好まれるので、レイヤーの入ったスタイルが人気ですよね。「ゴニ トウキョウ」ではそういった情報を共有しながら、日本と韓国のいいとこどりのスタイルを提供しています。
――ヘアカラー以外の、韓国のヘアトレンドは?
これは世界的な流れだと思いますが、ジェンダーレスなヘアが人気。2020年は人気モデルや女優が次々ショートヘアにチェンジしました。逆に男性はミディアムウルフなど長めのスタイルが人気です。フェイスフレーミングも、男女関係なく楽しめるデザインですよね。
――ゴニさんが注目する韓国の美容師さんは?
たくさんいますが、BLACKPINKのジェニーのヘアを担当しているジョンセンムルインスピレーションのチャチャ氏でしょうか。上品かつ大胆なデザインでスター達の支持を集めています。刺激を受けあっていますね。僕も日本とのつながりを活かしてトレンドを生み出していきます!
GUNHEE (ゴニ) GUNHEE TOKYO[ゴニ 東京]/東京・表参道
ごに/ 1983 年6 月24 日生まれ。韓国・江原道出身。GH,INC.、( 株)TOINZC 代表兼スタイリスト。K-POP アイドルや女優のヘアを担当し、トレンドを生み出す美容師の1人。東京・表参道の「ゴニ トウキョウ」の他、韓国のサロンは来年移転オープン予定。2015 年アジアビューティーアワードにて、Kビューティーアーティスト賞を受賞し、世界的に活躍する。
AUTHOR /ふじもげたん
今年の目標は旅行・出張先で必ず地酒を買うこと。
ウクレレ修行中です。