マサ大竹校長が桜と共に退任
学校法人資生堂学園 資生堂美容技術専門学校は3月29日、大竹政義(マサ大竹)氏の「校長退任セレモニー」を同校ホールで開催した。同氏は3月末日で退任、次期校長には大久保紀子氏(現 副校長)が4月1日付けで就任する。
大竹政義氏は1969年に株式会社資生堂に入社し、同社のCMやポスター撮影の他、パリコレクションでヘアとメイクアップ双方を自身で担当するなど、日本が世界に誇る美容家のひとり。SABFA(Shiseido Academy of Beauty & Fashion=資生堂が運営するヘア&メーキャップスクール)校長を経て、2009年に同校の校長に就任して以来13年間を若き美容技術者の養成と輩出に捧げてきた。
会場には同氏を見送るべく大勢の著名美容師が参集。
会の冒頭、同氏は「これからも美容業界に求められることを感度良く捉えていきたい」と挨拶した。
次に卒業生を代表して4名が登壇。同氏と過ごした在学時の思い出などを披露した。第52期卒業生の内藤流成氏(Beleza代表)は「大竹校長は日本で最も有名な美容家なのに、いつでも誰に対しても謙虚。これは簡単に真似できることではないです」と語った。
続いて4月1日から次期校長に就任する大久保紀子氏(資生堂トップヘアメイクアップアーティスト)が挨拶し、同校のテクニカルダイレクターに就任した計良宏文氏(現SABFA校長)と共に次世代美容師の養成・輩出に総力を注ぐと宣言した。
また大竹氏の功績に敬意を表して登壇した株式会社資生堂の魚谷雅彦社長は、「実は随分前に弟子入りさせてくれと懇願したが成就せず今日に至った」と吐露。「校長を退任すれば少しは時間に余裕ができるだろうから、これからは今まで以上に面倒を見てもらえるのではと期待している」と語った。
セレモニーの華は計良氏、大久保氏、そして大竹氏によるヘアショー。大竹氏は万感の思いを込めてセット&アップデザインを披露し、有終の美を飾った。
その後、サプライズで登場した大竹夫人から花束と労いの言葉が贈られ、日頃は冷静沈着な同氏が壇上で慌てる一幕も。日本のヘア&メイクをけん引し、たくさんの美容師を世に送り出した美容家・大竹氏。セレモニー最後は「美は無限」「出会いに感謝」と同氏が記した淡いピンク色の発砲スチロール製・桜吹雪が舞い散る中、別れを告げた。