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mod’s hair直営・FC全店1位。高松の女性スタイリスト【全国売れっ子スタイリスト連載第22回】最高売上375万円/香川県高松市

月刊BOBの長寿連載、『日本全国売れっ子スタイリストを探せ!』。なかなか知ることのできない、リアルに売り上げが高い美容師さんの数字や取り組みを赤裸々に取材するこの企画。2004年に「人が好き!美容が好き!」というメッセージを掲げて始まり、名前や形を変えながら日本全国の200名近い美容師さんを紹介してきました。(現在の連載タイトルは「日本全国売れてるスタイリストを探せ!」)働き方、ライフプラン、キャリアプランのヒントが詰まっていて、掲載はいつも雑誌の後ろのほうですが反響の大きい企画です。

今回は月刊BOB2006年1月号掲載の第22回をご紹介します(記事内容はすべて、取材当時のものです)。

全国売れっ子スタイリスト連載第22回 藤原章江[KUMANO(クマノ)/香川県高松市]2006年1月号掲載

藤原さんの売り上げデータ

プロフィール

ふじわらあきえ◎1971年(昭和46年)12月23日生まれ。33歳。O型、やぎ座。高松市出身。県立高松南高校卒業。実家の父はバーバーを経営。しかし、本人は中学2年生のときにカットしてもらった美容室が忘れられず美容師に。近くの1人経営のきれいなお姉さんだった。ショートボブのカットスタイルは感動だった。カットでこんなにイメージが変わるのかという感激だった。高校卒業と同時にKUMANOに入社。同時に高松市内の香川県美容学校の通信の美容課程に入学。18歳で入社して15年間KUMANOに勤務。20歳で美容師資格取得、24歳で店長、現在はディレクター。最盛期は500人を超えるお客をこなしていたが、今は300人台にセーブしている売れっ子だ。

サロンデータ

◎くまの 社名/(株)熊野龍太郎美容室 本社/香川県高松市 資本金/1000万円 店舗数/4サロン 社員/43人 創業/1980年(昭和55年) 代表/熊野龍太郎 SalonProfile ・KUMANO藤塚店 1991年リニューアルオープン。165(50坪)。スタ  イリスト5人、アシスタント3人。 ・mod´s hair瓦町店 1996年。148.5(45坪)。スタイリスト5人、アシ  スタント4人。2005年12月に郊外に移転予定。 ・mod´s hair高松国際ホテル店 2001年。92.4(28坪)。スタイリスト  5人、アシスタント3人。 ・mod´s hair丸亀町店 2002年。198(60坪)。スタイリスト6人、アシ  スタント7人。

最盛期は500人。セーブしてからの月間総客数平均351.3位でmod’s hair直営・FC全店で1位に

四国の香川県高松市。KUMANO1サロン、mod’s hair3サロンを展開している。代表は熊野龍太郎さん。若いときは超のつく売れっ子だった。そして、売れっ子の藤原章江さん(33歳)。mod’s hairの直営、FCサロン全体の年1回の表彰式で、スタイリスト部門の総客数、総売上で何度も1位、2位、3位の表彰を受けている。モッズヘアグループでは知る人ぞ知る存在だ。

活字と練習漬けの毎日を、見守ってくれる家族と

自分で毎月買っている雑誌はVOGUE、ELLEなど7、8冊。単行本は啓発書を中心に約10冊。 「日本でもトップクラスの本好きだと思います(笑)。熊野さんに言われて本を読むようになったのですが、今では活字中毒で、読みかけの本が常に1冊、手元にないと不安です。24歳で店長になってからは、1週間に単行本を5冊読むこともありました。まだ若かったので、寝んでも平気でした(笑)」  休日は読書の日。自分専用の部屋に閉じこもって、終日大好きな本を読む。藤原さんの部屋には雑誌、単行本が山のようになっているという。そのほかにもカット、アップなどの美容技術関連のDVDがたくさんあって、おまけにウイッグ台まである。少々雑然としているが、藤原さんの大切な勉強部屋だ。  4年前に結婚したサラリーマンのご主人にも、専用のパソコンルームがある。夜の遅い藤原さんに代わって炊事、洗濯、掃除など、何でもやってくれるので助かっている。 「店長になってからは、ものすごく忙しくなった私をいつも笑顔で支えてくれました。主人の笑顔のサポートで癒されたことが、私ががんばってこられた元気の素です」  そんな内助の功もあって、結婚前と同じペースで仕事がつづけられる。現在は藤原さんの通勤の都合に合わせて、自転車で5分の場所に引っ越した。  ㈰人を喜ばせてから自分が喜ぶ、㈪数字は出したほうがカッコいいよ、㈫おしゃれはせないかん、㈬お客さまが喜ぶ服装をしよう、㈭感性を磨こう、㈮新聞は毎日読もう、㈯笑顔でいよう——。  これはKUMANOの代表、熊野龍太郎さんに言われて実行してきた事項だという。 「一応みんな実現できていると思う」

客数の最高記録は月間550人。自分のお客が16人、サロンに同時滞在したことも!

今でこそ客数を1カ月300人台に落としてセーブしているが、一時期は500人台を上回ることも珍しくなかった。  これまでの最高記録は1カ月550人。土曜・日曜日が40人、瞬間的に自分のお客が16人サロンにいたこともあるという。 「1階と2階にお客が分散しているので、走って階段を昇ったり、降りたりするんです。いずれは転んで階段を落ちると言われていました(笑)。でも、忙しくないと、仕事がおもしろくないやろうって。暇すぎると1日が長いんちゃうって。これは今も思っています」  そんな藤原さんに、人気の秘密を聞いてみた。  ㈰「カットの持ちがいい」とほめられる、㈪「藤原さんに会うと元気になる」と言われる、㈫「藤原さんに会うと、悩みが飛んでいく」と言われる、㈬「私の希望をよく聞いてくれる」と言われる、㈭いろんなことをよく提案しているので、「自分で考えんでええ」と言われる——。  これがお客の感想だと言う。藤原さんと同世代の30代前半が、中心客層である。その中心客層に藤原さんが支持されている理由だ。  藤原さんは客数をセーブした。アンケートハガキで、「藤原さんにやってもらいたいけど待たされる」という声が多かった。お客も待たせるが、藤原さんのお客で閉店時間も延びるから、他のスタッフも待たせてしまう。  夕方の指名客を中心に、他のスタイリストに譲ってセーブした。  今は店長を降りて、ディレクターの立場にいる。  チームは全部で5人で、メインアシスタントが3人、サブアシスタントが1人いる。間もなくスタイリストに昇格する人が、藤原さんのチームで最終的な勉強をする。

いずれはハワイにサロンを出したい!

KUMANOが1サロン、mod′s hairのFCが3サロン、この4サロンがいずれも高松市内にある。  藤原さんはモッズヘアの直営、FC全体の1年に1回の表彰式で、スタイリスト個人の総客数、総売上部門で何度も1位や2位、3位の表彰を受けている。 「初めて優勝して受賞したときに、熊野さんに『自分の子供さんがもらったときのようにうれしいですか?』って聞いたら、『ううん、自分がもらったようにうれしい』というリアクションでした(笑)。もちろん私自身もうれしかったけど、熊野さんに喜んでもらって、本当にうれしかったですね」  もうひとつ、藤原さんには記憶に残るうれしかったことがある。  大切なお客が、どうしても花嫁のヘアを藤原さんに、と希望してきた。式場なので、衣装はそちらでやらなくてはいけない。 「上だけ完璧にきれいに仕上がって、下はジャージーでした(笑)。その姿で式場に走っていきました。後姿を見送りながら、吹き出したり、ジーンとしたりでしたね」  また、自分が育てた後輩がスタイリストになってカットをしている姿を見て、ジーンときて涙ぐむことはよくあるという。  悲しかったことは、良かれと思って教えていたのに後輩に辞められたとき。こんな経験が、本を読もうと思うキッカケだった。  お祝い事をはじめ、節目節目でよく食事会が行われるのがKUMANOである。  今後の目標は、まだ限界まで届いていないから、もっと天井をめざしたいということ。数ではなく、質をあげたいと考えている。  熊野さんのパートナーとして、これからもつづけたい。そして、いずれハワイにサロンを出したい——。夢は必ず叶うはずだ。

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AUTHOR /2021delivery

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