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女性美容師300人の本音。育休・産休・復帰・両立 業界へのメッセージ★300人に調査★後編

300人アンケートから見えた、女性美容師の実像 後編

月刊BOBの女性読者に対して行った2018年のアンケートをご紹介します。

結婚前はプライベートがなくなることや婚活に悩み、結婚後は家庭との両立などに悩み、産休育休、子育てに悩み……と悩みが尽きない女性美容師さん(まあどんな仕事でも女子ならではの悩みは多数ですな……)。でも女性美容師ならではのメリットも間違いなくありますよね。

美容師のいいとこ・悪いとこ、ライフプランとの両立の苦労、リアルに知りたいところを聞きました!!

結婚している人には結婚の決め手や結婚相手の職業を聞いたり、結婚していない人には結婚の障壁を聞いたり、産休育休からの復帰の苦労などなど不躾レベルの質問もぶつけさせていただいたのですが、後輩のために!と真摯に答えていただけました……!!

今悩んでいる女性美容師さんはもちろん、女性美容師と働いている人、女性美容師を雇っている・指導する立場にある経営者や先輩方にもぜひ読んでいただきたい内容になりました。

やりがい・悩み・結婚などについてまとめた前編はこちら


アンケート・回答者データ

2018年1月22日~2月5日、読者の女性美容師を対象に行った匿名のwebアンケート。304名の回答を得られた。

20代後半~30代前半のいわゆるアラサーがコア層。

出産・育児について聞きました(回答者85人)

お子さんの人数は?

完結出生児数(夫婦の最終的な平均出生子供数)が1.96 人ということを踏まえると、1 人っ子が半数以上と少なめな傾向に。

美容師の働き方を考えると、2 人目に二の足を踏んでしまうということでしょうか。

取得した産休・育休期間は?

産休・育休期間は実にさまざま。

サロンの環境や自身の客数管理に拠るところが大きいため、正解がないとも言える。

それよりも注目したいのは、出産にあたって退職した人が16.2%もいること。

復帰する際や育児と仕事との両立に苦労したことは?

仕事の苦労

〇カラー剤やカットの要望の変化に対応できるようになるまで時間がかかった

〇予想より指名客数が減ってしまった

〇復帰後は感覚が鈍っており、髪型を一発で決められなかったり、施術時間が伸びてしまった

〇時短勤務によって仕事帰りのお客が離客してしまった

育児・職場環境の苦労

〇保育園が空かなくて1年で復帰したかったのに1年2カ月休まざるを得なかった

〇職場に子育て経験者がおらず、理解者がいなかった

〇子供のお迎えに間に合わない、急病での休みがとりづらい

〇復帰日程が決まっても認可保育園に入れず、認可外に預けるしかなく出費がかさんだ

〇保育園では病気をもらいやすく、免疫力の低い乳幼児が休みがちになるのは仕方がないことなのに、「子どもの体調不良は親の責任」と理解されなかった

〇授乳期間中、忙しくて休憩も取れなくなると搾乳が出来ず体が辛かった

〇練習や講習に参加しづらい。お迎えに行って帰宅して家事を済ませて、夫に子供を預けて参加することも

〇土日が休みづらいので遊んであげられない

男性美容師へ、経営者へ、美容業界へ、女性美容師からのメッセージ

美容師が一人前になるのに時間がかかりすぎるので、美容学校でもっと鍛えて、入社後すぐに戦力になるようにして教えてもらいたい。そうすればデビューが早くなり、女性が20 代で結婚しても復帰しやすくなると思います。
育児休暇からの復帰のときに情報が遅れていると嫌なので、子連れOKのセミナーやママさん美容師のネットワークがあるといいかなと思います。
30歳手前で美容業界に見切りをつける女性をたくさん見てきました。せっかくの才能を見送るのが悔しいことが多々あります。看護師さんのように結婚しても出産しても変わらず働ける待遇、環境のサポートができたらいいと思います。
ライフスタイルにあった働き方が多様化することを願います。例えば朝7時から参加できる講習会など。何ごとも営業後になりがちな美容業界ですが、出勤前に有効に時間を使えたらいいなと思います。
「まだ早い」「一人前になってから」とアシスタント時代を過ごして、スタイリストになったら「恩返ししなきゃ」「まだスタイリストになったばかりだから」という雰囲気になんとなく納得してしまい、気づけば30歳に……。次は「まだ結婚しないの?」「早く子供を産まなくちゃ」と……。結婚、出産は早くても遅くても一人一人のタイミングで良いと思います。それを見越した環境やカリキュラムがあれば良かったなと思います。
男性美容師が優位。衣装、メイクなど、細かいところは全て女性の負担。。
子供がいる女性は、同じ立場で共感しながら話ができるだけで距離が縮まり信頼も得られるメリットがあります。それは男性美容師にはできないことなので、経営者がしっかりとママさん美容師をブランディングしていってほしいと思います。

 

この記事は月刊BOB2018年4月号「女性美容師の働き方」からの引用です。

2021delivery

AUTHOR /2021delivery

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