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美容師で高所恐怖症のミニマリスト登山家に聞いた「山+αの楽しみ方」

 

ストイックじゃなくてもいい。頂上での楽しみのために登る

 

「美容師の顔」と「ミニマリスト登山家の顔」を持つPEEK-A-BOO 半田知也さん。

 

インタビューの第一声は、そのイメージとは大きくかけ離れた意外なコメント・・・・・。

 

「僕、ツライのは嫌なんですよね。高所恐怖症ですし(笑)」

 

 

「!?」

 

3歳から登山を始めていたという人が、高所恐怖症!? 厳冬期でもリュック1つで登るストイックな美容師と聞きましたが・・・。

 

北アルプス・裏銀座縦走路

 

 

 

半田さん:「極限状態まで自分を追い込むエクストリーム登山も魅力的ですが、僕は頂上にはあまり興味がなくて、日本百名山を制覇したいという欲とかもないんですよ(笑)。

 

荷物を軽量化して登るウルトラライトの考え方がベースにはありますが、道具を揃えたり、登山をプランニングしたり、頂上での楽しみを決めて荷物をパッキングしたりする方が好き」

 

 

中学生の頃には一人登山も始め、登山道ではなく自分で道を探しながら歩くルートファインディングも行っていたという半田さん。

 

さそがしストイックな登山家なのだろうと思いきや、意外にも未経験者にも親しみやすい、登山に楽しみをプラスするスタイルでした。

 

半田さんの頂上での楽しみ方は、

・美味しいコーヒーをエスプレッソメーカーで淹れる

・いい肉を1枚持っていって、焼いて食べる

・シガーを1本持っていって吸う

・読書をする

など、毎回どれか1つを仕込んで行きます。

 

直下式のビアレッティは欠かせない

 

 

写真は頂上ですき焼き!

 

 

独りで登る日、夫婦で登る日、仲間と登る日など、メンバーと目的によって山の楽しみ方を変えるのが半田流。

 

こういった頂上での楽しみに加え、半田さんが山に登る理由は、そこに暮している“人”への興味。

 

半田さん:「山と一緒に生きている人や山岳文化に興味があって、できるだけその土地の人たちと触れ合うようにしています。

 

山と一緒に生きるということは何か? その文化を知り、話を聞いたりすることが、僕にとって山登りの醍醐味のひとつとなりました」

 

なんとも美容師さんらしい、“人”への興味が滲み出ているコメントです。

 

 

 

「どう軽量化する?」よりも「頂上で何する?」

 

半田さんも取り入れているウルトラライトは、水や食料、燃料を除いたベースウエイトのバックパックの総重量が4.5キロ以下になるようにして山に行くスタイルのことで、もとはアメリカが発祥。

 

数年前から日本でも登山装備の軽量化が注目されています。

 

半田さんの場合は大体ベースウエイト4.5キロ+水や食料などで計10kg、このリュック1つで3〜4泊するそうです。

 

 

 

荷物を軽量化することのメリットは、

・体力が奪われにくい

・歩行距離が伸ばせる

・安定した歩行が行える

など。

 

パッキングするときは必ず重さを測る

 

 

テントや寝袋も含め、これで、10kg!

 

しかし、ウルトラライトだけを目的にしているとストイックになりすぎてしまい、半田さんの登山の目的とはズレてしまうので、「今日はミニマムで登る日」「今日は山での飯を楽しむ日」など、10Kgにはこだわりすぎずに登山の目的に合わせてパッキングを行っています。

 

 

LEICAとRICOHが登山のお供。

一眼レフカメラだと重量オーバーのため、思い切ってLEICAを購入!

左はRICOH。

 

 

 

LEICAで撮影した景色はどれも神秘的。

北アルプス 鷲羽岳

 

 

北アルプス鷲羽岳から見る鷲羽池。遠くに槍ヶ岳も一望できるスポット

 

 

 

 

テントでは寝ない。ハンモックで寝る

 

北アルプス 唐松岳

 

中学生の頃から厳冬期の登山を行っていた半田さんにとって、テント+寝袋があれば山中泊も何のその。

 

最近の半田さんはウルトラライトの観点から、テントではなくハンモック+寝袋で眠るそう。

 

 

マイナス5度にもかかわらず、ハンモックにダウンの寝袋を2枚巻き付け、タープで眠る半田さん。

 

背中が冷えると全身が冷えてしまうので、背中を暖かくするのがポイントで、寝袋をうまく使えばテントよりもハンモックの方が自然と一体化できるのも魅力なのだとか(!?)

 

 

 

Myスタイルのある登山家は“人生の楽しみ方を知っている人”だった

 

荷物を減らしすぎてザイルなしで登り、崖から落ちそうになったことも、熊や猪に遭遇したこともあるそうですが、それでも山へ向かう。

それはどんなマインドからくるのでしょうか?

 

半田さん:「一言でいえば、自然があるからです。日常でマイナスイオンを感じられることはないけれど、山にいくとマイナスイオンで自分が研ぎ澄まされる感覚って確かにあるんですよね。

自然があって、そこに住む人たちがいて、そういった文化を感じられる登山が僕は好きです」

 

フル装備で登るのではなく、できるだけ荷物をミニマムに登る半田さんの考え方は、登山を大イベントではなく、日常にさりげなく非日常を掛け合わせていくイメージで山を楽しむ人ならでは。

 

ルールを決めすぎず、「今回は頂上で何しよう?」とプラスαの楽しみを加えていくスタイルは、どんな趣味でも参考になりそうな人生の楽しみ方だと思いました。

 

南アルプス 北岳の山頂からの日の出

 

 

アカデミーなどカットテクニック発信の多いPEEK-A-BOOですが、個性豊かなスタッフも多い!

【人】に焦点を当てた“美容ライフスタイルマガジン”「LOOK mag.」も配信中。

 

 

PEEK-A-BOO 半田知也(はんだともや)/1984年9月25日生まれ。群馬県出身。ベルエポック美容専門学校卒業後、PEEK-A-BOO入社。2016年、PEEK-A-BOO NEWoMan 新宿オープンとともに異動。現在、同店シニアスタイリスト。父親の影響で3歳から生活とともに登山があり、日本に23座ある3000m峰の山すべてを完登。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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AUTHOR /yahagi

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