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美容専門出版社2社コラボ発売に至った急成長サロン・Londの規格外の魅力を語ります
「じゃあ、両社同日出版にしましょう。代表6名の取材も同時に行って、販促や出版記念イベントも一緒にできたらいいですね」
世間が新型コロナウイルス第1波の余波に疲弊していた2020年8月某日。
銀座某所で、そんな約束が交わされ、このプロジェクトはスタートを切りました。それは、美容室Londの経営本出版に関するプロジェクト。
『HAIRMODE』や『美容界』、『美容の経営PLAN』を発行する女性モード社女性モード社と、『月刊BOB』と会員誌『月刊NEXT LEADER』を発行する小社髪書房髪書房が、同時に取材し、同時に出版し、同時に販促するというものです。
1人(1社)の著者さんがそのキャリアの中で複数の出版社から出版するのはよくあることですが、同時期に別の出版社から発売というのはおそらく前例がないのではないでしょうか。たとえるなら重婚みたいなものだし、幼い頃、1人の著者の出版権をめぐって事件に発展する漫画を読んだことがあります(金田◯少年の事件簿……世代がバレますね…)
2021年4月12日それぞれ無事に発売し皆さまのもとにお届けできたわけですが、制作を終えて、また改めて女性モード社さん版を読んでみて、このコラボは偶然ではなく必然だったと担当編集は思っています。
これまでにない協業を実現させたLondの魅力や新しさ、可能性を改めて紹介します。
Londってどんなサロン?
会社概要と沿革
株式会社Lond
設立 2013年4月12日
店舗数 28店舗
スタッフ数 200名
所在地 東京都中央区銀座
2013年の銀座1号店オープン以来、7年で28店舗・200名、年商15億円と躍進を続けています。2016年にはオリジナルプロフェッショナルシャンプーを発売。2017年よりHot pepper beauty AWARD で4年連続全国1位を獲得。
美容室・アイラッシュ店をはじめ、ジャカルタ、台湾などの海外事業や着物サロン、キッズカット専門店など、多角的でスピード感あるチャレンジで業界に新しい風を吹かせています。
また、200名超のスタッフは全員正社員。スタイリストの平均年収800万円を叶え、完全週休2日、社会保険完備と高待遇も実現しています。“従業員第一主義“がLondの一番の旗印です。
共同代表6名は美容専門学校の同級生
「こうやって急成長しているとスマートに、合理的に効率的に成長してきたというイメージがあると思いますが、実際は泥臭くて“非“合理的なんです」と代表6人は口を揃えます。
そんな6人は、日本美容専門学校の同級生です。
小林瑞穂さん 海外戦略担当(ジャカルタ駐在)
吉田牧人さん ブランディング・戦略担当
斉藤信太郎さん 財務・マーケティング担当
甲斐紀行さん メンター・スタッフ教育担当
長岡宏晃さん 技術統括 人事・求人担当
石田吉信さん サステナビリティ・CSR PR担当
それぞれが各分野のスペシャリストとして独立した裁量を持って意思決定するのがLondの特徴です。
「従業員の物心両面の幸福の追求」達成のために必要なことは全部やる
担当編集が「2社で書いてやっと解剖できた」と感じたのは、この代表6名が網羅している分野が、どれも大切で緻密で、そして全部が絡み合って成果につながっていると感じたからです。
そもそも美容師の仕事が技術も、接客も、売上管理も、広告活動(SNSなど)もこなさねばならないマルチタスクな業態のため、美容室経営者はそのすべてを一手に管理せねばなりません。1人の経営者が全部網羅するのはとても追いつかないし、本部機能や店長・幹部たちと協力しても、どうしてもバランスがいびつになってしまう。
それが、Londの場合は6人が対等に裁量を持っていて、誰か1人が担当する分野を他の5人は信頼して任せ切っているので、どこにも穴がないのです。
だから、Londを語り始めるときに「どこから語り始めようか」というところに一番苦労しました。高い生産性という側面から切ってもいいし、充実した待遇という面から切ってもいい。アシスタントの早期デビューや売れるスタイリスト育成という面から切っても、その1つひとつの取り組みが関連していて、全部「従業員の物心両面の幸福の追求」というゴールに辿り着くところが、Londの魅力であり書籍で“ノウハウ“を語るには悩ましい点だったんです。ですから、代表6名の“革命の軌跡“を本部から順に紹介していく髪書房版と別に、「スタッフ第一主義による最高の雇用」から起点して紐解いていく女性モード社さん版が同時にあることは、Londのやっていることの泥臭さやアツさを表現する助けになりました。
また、こういった泥臭さやアツさといった経営の本質的な部分が成果につながるというのは、お客さまも美容師のなり手も増えていかない人口減少時代、そして今のような明日何が起こるかわからない時代の王道のようにも思います。
我々メディアも「これさえやれば売れる」とか「こうすれば儲かる」というノウハウをたくさん提供して皆さんに選んでいただくというやり方から、美容業は美容師さんの技術やサービスが商品で、人材が資産である以上、徹底的に「人」向き合いましょうというメッセージを力強く提示する責任があるのではないか。そういう意味で、“従業員第一主義“を貫いて、成長を続けられるLondを2社で同時に解剖することが強いメッセージになればと考えています。
美容業界に限らず、組織にとって大事なものは「人」以外にないと制作を経て改めて痛感しました。
「よむLond」と「みるLond」ぜひ併せて読んでください
女性モード社版と髪書房版、それぞれの特徴やターゲットを紹介していきたいと思います。
女性モード社版『Lond流 非合理的経営』
「スマートじゃない」「合理的じゃない」「泥臭い」ーーそんなLondの取り組みを64項目全4章に分け、を丁寧に解剖しています。
・スタッフ第一主義とは何か
・200人以上、全員正社員
・Lond式 2・6・2の法則
・スタッフの給与体系と歩合率 ……など
といった具合に、1項目のトピックは非常に細やか。1項目を2ページ単位で解説しているので、1つひとつの意思決定や取り組みに対する「なぜ」が理論的でわかりやすいと思います。
★Londの経営哲学を読み込んで自分のものにしたい!
★自社の経営体質を根本から変えたい!
といった美容室経営者に向けてオススメできる内容です。「人が辞めない会社」とは、経営者なら誰もが目指すもののはず。それが「できない」のではなく、どうやったらできるか、何をすべきかを必死に考えて実行してきたLondの軌跡をこれほど細部まで読めれば、きっと背中を押されるはずですし、真似できる突破口が見つかるはずです。
髪書房版『マンガ サロン経営革命物語』
読んでタイトルの通り、こちらは半分以上がマンガで構成されています。
「6人の“少年“の『日本一のサロンをつくろう!』」という夢から、その夢実現のためにどんな発想の転換をしてきたか、その意思決定の背景となる回想シーンなどをふんだんに使って、Londの全貌が楽しくスピーディに理解できると思います。
・代表6人って多くない?
・中価格帯って勝てるの?
・1年デビューで即戦力になるの?
・美容室の枠をとびだせ!
といった形で、1つひとつのトピックは『Lond流 非合理的経営』よりは広く取り扱いながら、これまでの「美容室経営の慣習や固定観念」に対してどんなチャレンジをしていったかが臨場感を持って読めるものになっています。
★これからの時代に負けない新しいサロンをこれからつくりたい!
★地域No. 1サロン、地域のリーディングカンパニーを目指したい!
そんな、自社経営のアイデアを求める美容室経営者や、これからサロンをオープンする人におすすめかもしれません。
独立願望の有無に関わらず、スタイリストやアシスタントでも読みやすいのはマンガの強みかも。「経営者ってこんなに多角的な仕事をこなさねばならないのか……!」と衝撃を受けるかもしれませんし、スタッフさんが早いうちから経営意識を身につけるのは会社にとっても良いことです。事実、Londでは斉藤さんら代表によるスタッフ向けの経営セミナーが充実していたり、社内の新規事業公募システムがあったりと、社員1人ひとりが自分の夢と同じ熱量でLondの夢を真剣に考えています。雇用を守るのは経営者の責任ですが、熱量を持って組織を改革していくには、スタッフさんを巻き込んで全員で意識改革をし、全員経営の体質になっていくことが近道かもしれません。
Londが始めた経営革命を未来に
Londは“従業員第一主義“と繰り返しましたが、その経営指針には次のようなことを掲げています。
「ステークホルダーの幸福の最大限の追求」
ステークホルダーとは関わる人や組織のこと。従業員、お客さまだけでなく、取引企業、地域、さらには地球環境や社会福祉といった広い分野まで、関わる人すべてを幸せにするんだと方針なのです。
小社、そして女性モード社さん美容専門出版社としても、関わった以上は同じように読者の皆さんの最大限の幸福の追求に努めたいと思っていますし、この2冊を通してその第一歩を踏み出せたらと思います。
また、この2冊を読まれた経営者の皆さん、美容師の皆さんが同じようにスタッフさんやお客さま、地域社会への幸福の追求を真剣に考えて改革に乗り出せば、美容業界全体の大きなムーブメントになると信じています。
書籍のご購入はこちらから★
▶︎髪書房版『マンガ サロン経営革命物語』
http://kamishobo.shop-pro.jp/?pid=156807214
▶︎女性モード社さん版『Lond流非合理的経営』
http://j-mode.co.jp/book/15997/
AUTHOR /ななしま
月刊NEXT LEADER編集部→月刊BOB編集部→書籍編集部。好きなものは宝塚と蛙亭と、赤井秀一です。