ボブログ
“線”を引けば誰でも描けちゃう! カウンセリング力が高まるデッサンとは
デッサンじゃなくてもいい。「線」でいい
カウンセリングの際にお客さまが見せてくれる画像。輪郭が違ったり、肌色が違ったり、写真だけではイメージをすべて共有しきれないことありませんか?
今日のボブログは、「写真」にプラスして「デッサン」を描くことでカウンセリングがもっと深まるコツを伝授します!
【デッサンを描くことのメリット】
1)「線」で簡略化して伝えることで、お客さまが想像しやすい。
2)言葉だけだとお客さまのイメージと美容師のイメージにズレが生じることがあるが、デッサンを描くとそれが防げる
3)プロとして、画像とお客さまの違いをデッサンを描きながら説明できる
目指すイメージに食い違いがあったときに悲しむのはお客さまです。
言葉を線にして具現化して、お客と意思疎通を図ることができるデッサン。名古屋の美容師、ASCH片岡あかねさんに、どのようにデッサンを描いて、カウンセリングで活用しているのかを聞いてきました!
1本の「線」の動き方で女性像が変わる!
お客さまが持ってきてくれた写真の「その雰囲気が好きなのか?」「長さを同じくらいにしたいのか?」写真だけだと「求めている女性像」にズレが生じることが稀に起きると言います。
サロンのテイストが好きで来てくれているお客さまならともかく、地域密着型でさまざまなジャンルのお客さまが来店するサロンであればなおさらです。
このなりたい女性像のすり合せに効果的なのが「線」で描くこと。
たとえば、有名人の写真を持って来られるケース。その人の”生き様”がかっこイイからヘアスタイルがかっこよく見えることがあります。
同じショートヘアでも、デッサンを描いて、「スタイリング剤をつけない場合は、ちょっとヘルメット感が出てしまうこともあるかもしれません・・・」など、”線”と”面”で見せることで「私の場合は、持ってきたこの写真と何が違うのか? 何が一番似合うか?」をお客さまも客観的に見つめ直すことができるのです。
「画像+線」がポイント
たとえば成人式や卒入園式のアップスタイルのオーダーの場合、持ってきてくれた画像をまず見て、
「このボリュームでこの高さだと、華やかな雰囲気になりますよ。着物の雰囲気はどんな感じですか?」
「落ち着いた感じに見せたいなら、もう少しボリューム感を下に出すとお着物とも合うと思いますよ」など、
やりたいデザインをまず聞いてから、画像を見て、デッサンを描いて説明。
普段のサロンワークでも、カット&スタイリングのあとに「アレンジしたらどうなるか?」をデッサンで。
「耳周りに沿わえるように毛束を残すと女性らしくふんわりしますよ」など、アレンジのポイントも伝えます。
コンプレックスは”肌面積”を図と矢印で解決!
丸顔さん、面長さんは図と矢印で、肌が出る面積を示すように描きます。
「この部分に髪があると、肌の面積を埋められますよ」とか「ここにボリュームを出すと縦のラインを強調できますよ」といった風に。
デッサンを描きながらカウンセリングすることで、お客さまはより、「私だけに似合うヘアスタイル提案してくれている」という意識が高まり、距離感も縮まります。
パーマの質感はカールの形状を分けて描きます。その場で即興で線を描くことで、カールの形状がよりイメージしやすくなるというメリットも。
ヘアカラーはハイライトとローライトを色分け。丸顔が気になっているお客さまには、顔周りのローライト効果をイラストを描きながら説明します。
また、首周りや肩幅を隠したいお客さまには、髪で首や肩の肌面積を埋めてあげる提案をすると、カウンセリングの時点で安心して任せていただけるようです。
お客さまに喜んでいただけて、さらにカウンセリングも深まるデッサン、オススメです!!
片岡あかね[ASCH(アッシュ)/愛知県名古屋市]
かたおかあかね/1987年10月1日生まれ。中部美容専門学校卒業後、ASCHに入社。2012年のデビュー月には300名以上のお客を呼んだ実績を持つ。現在はASCH檀渓通店のトップスタイリスト兼トップネイリスト。