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ミルボン、上期の売上好調

株式会社ミルボン(佐藤龍二社長)は8月10日、大和コンファレンスホールB(東京都千代田区)においてリアル開催とライブ配信のハイブリッド形式で、2022年12月期(第63期)上半期の決算説明会を実施した。

説明する佐藤社長(右)と村井常務

 

最初に常務取締役・村井正浩氏より上半期の実績報告があった。
それによると連結で売上高214億6700万円(11.7%増)。内訳は、ヘアケア部門122億1800万円(10.2%増)、染毛剤部門81億4800万円(16.4%増)、化粧品部門2億6200万円(10.7%減)と好調だった。海外売上は、コロナ禍にありながらもミルボンコリアの売上(23.4%増)が全体をけん引する形で、18.5%増となった

続いて、佐藤龍二社長が2022年度の進捗について①原材料高騰②中国ゼロコロナ政策③円安の3点をポイントとして挙げた。

①ミルボンが提供する商材はプロ向けの付加価値商品であり、また、毎年新製品を出し続けて約5年で売り上げの約55%を占める。新商品の発売時に顧客価値、市場価格、原価を検討して価格を設定している。これらの背景により、現時点における原材料高騰の影響は少ないが将来の値上げは否定しない。

②約2カ月間の上海のロックダウンが懸念されたが、現地通貨ベースで15.0%減(円換算3.0%減)にとどまった。現在、上海本社にある商品の在庫を成都・北京に分散して配置することで、安定した物流を確保できるようにしている。コロナ禍が収束すれば、確実に成長軌道に戻ると予測している。

③第2四半期の売上増22.5億円のうち、3.3億円が為替効果であると考えている。円安はむしろ有効に作用している。

 

【国内市場】

■染毛剤
前期比13.3%増。増収となった背景には、マスク生活で髪色のおしゃれが多様化、幅広い年代・層でのブリーチ人気、美容師が投稿したSNS映えするカラーがお客の欲求を刺激した、などがいえる。

■ヘアケア用剤
前期比6.5%増。プレミアムブランドであるAujua、グローバルミルボンがヘアケア全体の59.7%を占めるまでに成長したのが要因の一つ。

■ビューティプラットフォーム構想
スマートサロン戦略(リアルとデジタルを融合した、あらゆる美容サービスを体験できるサロン空間)のもとモデルサロンづくりを行っている。
ビューティライフケア戦略は、スキンケア(コーセーと協業)、ビューティヘルスケア(花王と協業)は10年構想で取り組んでいる。
これらを支えるmilbon:iD(EC)は登録店舗数3200軒(2021年末)が4200軒(2022年6月)、会員数17万人(同)が28万人(同)、EC売上5.1億円(同)が4.3億円(同)と、順調に伸びている。

 

【海外市場】

4月、カナダで販売開始、ドイツに欧州子会社設立。8月、韓国でmilbon:IDを開始予定、中国工場でヘアケア生産開始予定。
2week delivery構想のもとにグローバル体制を構築し、7月、オランダ倉庫稼働、11月ASEAN倉庫設立を予定している。これにより、通常2カ月ほどかかっていた輸送期間を2週間に短縮することで、販売機会のロスの防止、代理店の運転資金の高回転率、物流費の圧縮が期待できる。

通期の業績見通しとして国内売上高351億5000万円、海外売上高87億5000万円、合計439億円を見込んでいる。
最後に中間配当を10円増配し、40円とすると説明があった。

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