グリーンプロジェクト発足
株式会社b-ex(福井敏浩社長)は、ヘアサロンから世界のゼロカーボンを目指す「グリーンプロジェクト」発足の記者会見を3月15日に赤坂ガーデンシティ(東京都港区)で人数限定のリアル参加とオンライン視聴のハイブリッド方式で行った。
同プロジェクトは、世界初のゼロカーボンシャンプー「O’right/オーライト」がヘアサロンに本格展開されるのを機に、カーボン排出量削減に向けて取り組むべき項目=グリーンスコアを「24」に明確化。プロジェクト推進に向けヘアサロンをサポートし、2025年には5,000店舗以上の賛同獲得を目指す。
グリーンプロジェクトの公式HP こちら
同日はO’right代表のスティーブン・コー氏が、本社のある台湾からオンラインでプレゼン。ゲストとして登壇したシンガーの一青窈氏とグリーンプロジェクトの近未来について語り合った。
続いて国内でいち早くプロジェクト賛同を表明した美容室FILMSの若林紀元代表と同サロンCSR部リーダーの白井咲恵氏が登壇し、現場で行っている取り組みを説明。会見の最後はb-exの福井社長より同プロジェクトを代表する新製品「ツリーインザボトル(下の画像)」の紹介と国内での今後の展開について説明された。
【ヘアサロン業界における環境問題に対しての意識と課題】
同社がヘアサロンに実施した「環境意識に関する調査結果」では、「普段、環境問題について意識している」と答えた美容師が81.5%と多数であったのに対し、サロンワークの中では約4割を超える美容師が「何もアクションを起こしていない」と答えたことが判明。行動していない理由は「何をしたらいいよいのかわからない」が54.4%、「業界的にケミカルな製品が多く難しい」が29.4%。その結果から、多くの美容師が環境問題を意識しているものの、ヘアカラー剤をはじめケミカルな製品の取り扱いが多いことで自ら矛盾を感じて消極的になっていると分析。
※「環境意識に関する調査」2022年1月(10~60代 美容師 200名)
【グリーンプロジェクト発足の背景】
同社は1975年の創業以来、顧客中心の製品開発を進め、サロン客に新しい美の体験を届けることを大切にしてきた。気候変動による影響が世界中で顕在化する中、今後も持続的にサロン客に美の体験を届けるため、昨年資本業務提携したO’rightをヘアサロンへ展開するのを機に「グリーンプロジェクト」を発足。ヘアサロンを起点に「ゼロカーボン社会」の実現に向けて美容業全体をけん引していく意気込み。
【グリーンプロジェクトの概要と展望】
グリーンプロジェクトはサステナブルな製品であるO’rightブランドの展開と共に、カーボン排出量削減を目的としたヘアサロンが今後取り組むべき24の項目を「グリーンスコア」として定め、地球にやさしいサロンづくりを行っていくもの。初年度である今年は、サロンでの取り組みの現状をグリーンスコアで見える化し、少しでも多くのサロンに「最初の一歩」を踏み出すきっかけになるように進めていく。その先の制度として、グリーンスコアを毎年アップデートさせながら、サロンで取り組めるグリーン活動をより進化させ、ゼロカーボンからカーボンネガティブにまで進めることを目指して制度構築していく。また共にプロジェクトに取り組む「グリーンパートナーサロン」を中心に、グリーンセミナーなど様々なグリーン活動を行い、ヘアサロンを起点にエンドユーザーまで浸透するグリーン革命を図る。
【グリーンパートナーサロン:FILMS(東京・銀座)若林紀元代表の談話】
弊社では創業時からCSRや環境問題への取組みを推進してきました。スタッフにはゴミの出ないお弁当、マイ箸、マイバッグや月に一度のヴィーガン弁当を支給するなど、楽しみながら取り組むことを奨励し、サロンワークではカラーチューブを回収業者に送り車椅子にリサイクルしたり、古着を集めてワクチンに替えたり、店舗地域での清掃などに取り組んでいます。今回b-exさんよりグリーンプロジェクトのお話しを伺い、環境問題への取組みを美容業界に広げたいとの想いを伺って共感し賛同しました。昨今の厳しい情勢の中、サロン運営が苦しい状態が続いていますが、このグリーンプロジェクトを通じて経済と環境の調和を重視し、両立するサロンのロールモデルを目指してより良い業界に貢献したいと思っています。