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年末のバラエティ番組で注目してほしい!美容業界誌編集が選ぶヘアメイクがうまいお笑い芸人4選

いよいよ今年もあと半月! 美容師さんにとってはかき入れどき。お正月お休みをモチベーションにがんばっている美容師さんも多いのではないかと思います。

テレビ番組も年末にかけて特別番組が増えてきて、今年は大晦日も「笑ってはいけない」ならぬ「笑う大晦日」らしい。バラエティ番組にはコントや大喜利などのお笑い芸人の皆さんが出演する番組が増えてくる時期です。

というか、今日はM-1グランプリですね。編集は今日一日空けてスタンバイしております。

お笑い芸人さんと美容・ヘアスタイルって、一見何も関係ないように見えるかもしれませんが、実はお笑い芸人の中にはセルフでのヘアメイクがめちゃくちゃ上手い人が多いということをご存知ですか?

そこで今回は、コント師と芝居をこよなく愛する編集が独断と偏見でヘアスタイルの作り分けがうまい芸人さんを4人ご紹介!

繁忙期を走り抜けたお正月休み、せっかくの休みくらい髪型のことは忘れたい😱と思うかもしれませんが…… ゆっくりテレビを見ながら新しい年に向けたインスピレーションを養えるとしたら一石二鳥ですので、ぜひチェックしてみてください☆

漫才ではなく“コント“をやる人はヘアメイクがうまい!

一口に芸人さんといっても、セルフスタイリングがお上手なのは漫才師の方ではなくコント師です。センターマイク1本で喋りやマイムを使って笑いを取る漫才は扮装をしませんが、一般的に設定したシチュエーションで芝居を通して笑いを取るコントの場合は、衣装を着てヘアメイクをすることが多いからです。(歌ネタ系や、ラーメンズのような身体パフォーマンスのみで芝居をするコントは例外。)

テレビ局のネタ番組などでは局が手配したヘアメイクや衣装が入ることがあるそうですが、日々の寄せや単独ライブ、営業などでは衣装からメイクまでが自前。見た目をコーディネートすることも笑いのセンス、演技力の1つなわけです。

それぞれ特徴や強みが違いますが、演技力の高さは共通しています。つまり、ヘアメイクがうまい芸人さんは、人間観察力が高いといえるんです。これ、すごくサロンワークの参考になる気がしてきませんか?

❶ 髪の1本まで“演技“する人 俵山峻さん[スクールゾーン]

編集イチオシのお一人目がこの方。スクールゾーンというコンビの俵山峻さんです!

年末の人気番組『ザ・細かすぎて伝わらないモノマネ』で2021年に優勝を勝ち取った実力派で、個人のTikTokはフォロワー11万人超(2021.12現在)。鋭い観察力と演技力で魅せる「人間モノマネ」が人気です。

 

▶︎2年目の芸人の彼女

家の一角で、スマホで撮影しているであろう人間モノマネシリーズ。ヘアとか小道具とか、超作り込まれていると思いませんか? セリフや設定は明かされていないけど、多分服飾系の専門学生なんだろうな……と想像を掻き立てられるダウンアレンジ。あえての黒髪なのも今っぽい。

髪型そのものがうまいというか、凝ったデザインのものは若い女の子設定のものに限りません。例えばこちら↓

 

▶︎自分のツッコミに自信がある女

後輩を労う上司の設定。たぶんアラサーかな? こういう前髪の女子って、ツッコミだけじゃなくてそもそも自分に自信がありますよね…(笑)。この繊細なショートバング、うまい美容師さんのところに通ってるはずなので、仕事もできて高収入っぽい!

 

お芝居と髪型、すごく関連があることがわかってくると面白くありませんか? 私だけ??
さらに見てほしいのが次。“お母さん“という設定、かつアゴレングスの耳掛けボブという共通点の多い髪型を人物のパーソナリティに合わせて作り替えているのが次の2本です。

▶︎回転寿司で魚の語尾を伸ばすお母さん

▶︎子供のサッカーを見守るママ

若干ライティングが違うので比較は難しいんですけど、おっとりしたママがセンター寄りの分け目に明るいヘアカラー、イケイケ感あるサッカーママがサイドパートのダークトーンという違いがあります。

 

これ、確実にサッカーママの方が美容室に行く頻度高そうですよね。白髪も美容室でちゃんと染めてそう感。綺麗に作り込むことは手が慣れてきたり自分の見た目を理解してくれば誰でもできるようになりそうだけど、おっとり系の子供が小さいママの方がちょっと明るいヘアカラーで褪色してる感じを表現しているところがスゴイ観察力だな!と思うんです。本当にイチオシ!

❷おかっぱメガネ→いい女への華麗なる変身! ひろゆきさん[GAG]

編集的「髪1つで面白い顔からいい女に変身するランキング世界一」なのがこの方!

コントを中心に活動するトリオ・GAGのひろゆき(旧芸名・宮戸洋行)さんです。南海キャンディーズの山里亮太さんと蒼井優さんの結婚会見の司会をした人なので、お笑いに興味がない方も顔は見たことがあるかもしれません。

 

GAGさんのコントの中で女性役が登場するとき、基本的にはまず必ずひろゆきさんが女性役を務めることが多く、しかも男子二人(ダサ坊)を翻弄するあざといモテ女やら、かわいい今ドキの女子をあてがわれることが多い。

扮装していない素顔のひろゆきさんは、めちゃくちゃ短いマッシュヘアにメガネ、主張の強い歯並びと、とても一般的にイメージされる“いい女=美人“には程遠いのに、です! しかも身長180cmもあるのに。

 

▶︎ストリート

海外を股にかけて活躍するプロスケーター女子の役です。厚みのある裾をランダムに巻いたミディアムヘアが普通におしゃれ! “ちょっと垢抜けた18歳女子“を的確に捉えていますよね。女装するには高い身長を逆手に取ったコーディネートに、帽子使いがうまいと思います。

 

▶︎友達の親

部屋着設定のラフなヘアターバンスタイルも難なくこなす30代男子。無造作アップって一歩間違えれば小汚くなるじゃないですか。その辺の女子より無造作アップがうまいとは何事か……

さっきの帽子もですけど、小物使いがうまいんです。画質が荒かったので紹介はしていませんが、太めのカチューシャをイヤツーイヤラインよりやや前に下げて着用し、奥行きのある小顔に見せるという高等テクを披露しているコントもありました。(コント『居酒屋』)

 

美容室が舞台のコントもあります。これに関しては福井俊太郎さんも坂本純一さんもどっちもカツラなんですが、髪型のセレクトうまい。3人ともセンスいいし、何より演技が上手いです。

ひろゆきさんを見ていると、顔の具がどうあれ髪と服だけでこんなにかわいい女子感が出るんだったら、一般人の私も髪と服ちゃんとして見ようと思えてくるんです。

年末年始、テレビでひろゆきさん扮する“いい女“を目撃したら、美容師さんの“ヘアスタイルを作る技術“こそがたくさんの女性を“いい女“にできる魔法なんだということを思い出してほしいです。

 

❸なぜかノーメイクでギャル巻き髪が日本一似合うおじさん 八木崇さん[うるとらブギーズ]

続いてご紹介するのはキングオブコントで準優勝経験もある、シュールな世界観と演技に定評がある八木崇さんです。

これに関してはなぜ巻き髪1択?って感じなんですけど、まずはご覧になってほしい!

 

▶︎学校にギター持ってくる奴

いません?こういうギャル。編集はちょうどギャルブーム末期に高校時代を過ごし、巻き髪全盛期に大学を過ごしたので、懐かしさしかなく……。

 

本来、ボリューミーなロングヘアってスタイルや顔型(大きさ)をすごく選ぶじゃないですか。八木さんのような顔が長くて顔の下半分の要素が強いお顔立ちの女の子だと、本来は短いレングスの方が顔も小さく見えるしスタイルも良く見える。

大人になるとそれはだんだんわかってくるけど、似合ってるかどうかなんかより今一番イケてる髪でいること、ギャルでいることの方が大事!みたいな時期ってあったな……という10代の強さと無敵感を思い出す、そんなおじさんの巻き髪。

 

▶︎道場破り

そういったプロファイリングからか、10代設定じゃなくても、自信に満ち溢れた“陽キャ“設定であることが多いのが八木さんが巻き髪を着用するときの傾向です。

 

▶︎浮気調査

少し毛色は違いますが、このサイドかきあげも絶妙だと思ってて。面長でロングヘアの場合、やっぱり自分でもバランスが悪いな〜とわかってるからか、サイドにかきあげたくなるんですよね……。いわゆる高校〜大学にはやっているからとロングを貫いているとそれが定番になっちゃって、今一歩垢抜けられないまま年を重ねてきたんだろうな〜という感じがするヘアのチョイスだと思いました。

 

2022年、こういう女性がお客さまとしてあなたの前に座ったら、髪型のオーダー以上にもう一歩踏み込んでカウンセリングしてさしあげてほしいです。

(編集自身が面長コンプレックスなので感情移入しすぎている可能性がございます。)

 

❹前上がりのマッシュは変幻自在説 かみちぃさん[ジェラードン]

最後の1人は、ご本人のベースカットの汎用性の高さが面白い! 個性的なトリオコントで人気のジェーラドン・かみちぃさんです。

彼が特徴的なのは、女装するとき、カツラじゃなくて自分のカットベースを活かして扮装するときがあること。ベースはコレ↓なんですけど。

 

前髪のラインがもう少し目ギリギリだったりすることもありますが、基本的にバックに長さをだいぶ残した、後ろ下がりのマッシュヘア。

これをうまく活かしてるな〜!と笑ってしまったのが、こちら↓

 

▶︎如月マロン「Sweet♡マロン」

耳後ろに付け毛をくっつけて、前髪をピタッとサイドパートにしただけで、学生風のおさげスタイルに。

これ、バックのレングスがだいぶ長いために三つ編みの付け毛に自然に繋げることができ、なおかつミドルセクションのグラの丸みが、きゅっと三つ編みにしたときのたわむような丸みと似たシルエットになるからできる扮装なんですよ。やってることは雑コスなんですが、絶妙なバランスでフィットしているクリエイティブなスタイルだと思っています!

 

▶︎タケとママちぃシリーズ

なお、何もつけずに前髪を雑にかき上げるだけで母親役の扮装もこなしてしまう! いますよね、地元に1人はこういうオカン。

高い演技力も相まって、ゴテゴテ要素を盛ることなく、ほんのちょっとの変化で全く違う性別やキャラクターに変身し分けるところが、レスイズモアで素敵。

ヘアスタイルによるイメチェンも、大胆にレングスチェンジしたり、大きく色味を変えたりしなくたってできるんだということを教えてもらえるような気がします。

 

コンプレックスがある人ほどヘアチェンジで変われる!

いかがでしたでしょうか? 個人的にはイチオシの芸人さんを紹介できたので楽しかったですが、少しは役に立つこともあったのではないかと思います。

最初に4人の共通点は演技力と言いましたが、それ以前に、イケメンでも美人でもない普通の男性なんですよ。普通のオジサンが髪1つで色んな世代の女性を演じ分ける面白さ!

 

彼らの観察力と変身の幅広さから、ヘアスタイルがお客さま1人ひとりのお顔立ちをグッと垢抜けさせ、印象も変え、何よりキャラクターや人生まで変える可能性のある素敵な魔法なのだということが伝わると嬉しいです。

ななしま

AUTHOR /ななしま

月刊NEXT LEADER編集部→月刊BOB編集部→書籍編集部。好きなものは宝塚と蛙亭と、赤井秀一です。

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