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梅雨~夏は要対策! 頭皮臭の原因と対策をおさらい
今年の梅雨は「ザ・梅雨」といった気候ですよね。傘を手放せなく、日中は蒸し風呂に放り込まれたようなうっとうしさです。
さて、この時期になると気になるのが「頭皮臭」。その原因は?対策は? お客さまから聞かれた経験がある美容師さんも多いのではないでしょうか?
そこで60年以上前から髪と頭皮の研究を行っている株式会社ミルボン(本社:東京都中央区、佐藤龍二社長)専門研究員の協力を得て、頭皮臭のアレコレをまとめました。髪と頭皮のプロフェッショナルとして、ぜひ参考にしてください(イメージ写真は臭気成分を測定している様子)。
取材協力=株式会社ミルボン研究開発部
大手メーカーの研究員に聞いた! 頭皮臭にも種類がある
皮脂は頭皮の潤いを保つために必要ですが、分泌されてから時間が経過すると次第に酸化をしたり、頭皮にいる細菌に分解されることで嫌な臭いを放出します。
脇にはアポクリン腺といって、性ホルモン(フェロモン)とも呼ばれる粘り気があり特殊な臭気成分を放出する汗腺があります。一般にはスパイシーな臭いと表現され頭皮臭より不快度が高いです。
一方、頭皮臭の一因である汗が出るのはエクリン腺という人間のほぼ全身の体表面に分布する汗腺で、体温が上昇した際に放出されるものです。この汗の成分はアポクリン腺に比べて臭気成分が薄いとされています。
頭皮臭は5種類
①SOUR(サワー)=すっぱい
②WAXY(ワクシー)=蝋のような、埃っぽい
③OILY(オイリー)=油っぽい
④SWEATY(スウェッティ)=蒸れた、納豆のような
⑤SMOKY(スモーキー)=香ばしい
世代別にみると20代は①が多いです。30~40代になると④が多く、最も不快に感じやすい臭いです。そして50代以降になると②の臭いが強くなります。
①暑いとき
汗をかく量が増えると同様に皮脂分泌量が増え、酸化や細菌による分解で臭いを発生しやすくなります。
②梅雨時
空気中に水分が多いジメジメした季節は臭い分子が頭部にこもりやすく、気づきやすいです。
また、寒くて乾燥した冬でも室内が暑かったり、ニット帽をかぶっている時など生活上の要因で頭皮臭が発生するケースもあります。「蒸れる」と頭皮臭が発生しやすいですから注意してください。
頭皮臭の予防①シャンプー
予防で大切なのは古い皮脂を持ち越さないことです。
そのためには日頃のシャンプーはもちろん、シャンプー後は頭皮をていねいに乾かしてください。頭皮を濡れたままにしておくと、さまざまな菌が増殖してせっかく洗っても再び臭い分子をつくってしまいます。
洗い方は顔と同じでむやみやたらに強くこすらないでください。予洗いで熱すぎないお湯をしっかり頭皮に行きわたらせ、頭皮を動かすイメージでマッサージするように洗ってください。
シャンプー成分でおすすめなのは炭酸シャンプーです。発泡性がある細かな泡がお湯では落ちにくい過酸化脂質を洗い流してくれます。活性炭が入っているシャンプーも良いでしょう。臭い分子や臭いのもととなる物質をキャッチしてくれます。
勘違いされやすいのは、皮脂を取り除きたいあまりに洗浄力の強いシャンプーを選択すること。油分を取り過ぎると頭皮の細菌バランスが崩れてトラブルを引き起こしたり、保湿機能を失って乾燥につながります。
頭皮臭の予防②ヘッドスパ
取り切れなかった過酸化脂質をしっかり落とす目的でヘッドスパは効果があると思います。
また、頭皮も凝りますので、頭皮を健やかに保つためにも凝りを解きほぐしてあげて血流を良くするのは良いでしょう。
頭皮臭の予防③食生活
分泌される皮脂量が増えるので過度な油分の接種は禁物です。油っこいものを一緒に食べがちな飲酒も、間接的ではありますが影響があるでしょう。そして過度な運動、十分な睡眠で身体の代謝を良くするのも皮脂量を正常化させるのに大切なことです。