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コロナで注目の“免疫UP”   美容師だからこそ今伝えたい、インナービューティー提案とは?

 

お客さまを生涯に渡り担当していく中で「あのお客さま、なんとなく元気がないな」「なんだか最近、調子が悪そう」などお客さまの健康状態が気になること、ありませんか?

同時に美容師自身もまた、年齢とともに体質に変化が起きたり、急な体調不良に襲われたり、「自分は若いから……」と思っていても、SNS時代ならではのストレス過多で自律神経の乱れが起きやすい時代であるのも事実です。

腸活や冷え改善、良質な睡眠など、女性たちの“美と健康”への意識は日々高まっていますが、特にここ1年、コロナ禍で人々の関心が高まっているキーワードが「免疫UP」。

今日の記事では、2020年7月に設立された株式会社ビノバ 代表 小林 治さんに「美容師だからこそ今伝えられるインナービューティーの可能性」と株式会社ビノバの設立主旨について伺いました。

 

対面の強みが最大限に生きる”美の場所”=binovaを!

小林さん「働き方改革の話題で溢れていた2019年。私が経営しているSARA(福岡県、山口県を中心に9店舗を展開)は、生産性は高いほうでしたが、雇用の責任を守るという観点で考えると、やはり技術生産性だけで美容師の給与を上げるのは難しい、という結論にいたりました。

人時生産性を上げるためにテーマにしていた店販も、ヘアケアだけでは限界があります。

SARAは年末の店販売上は毎年高いですが、店販比率は年間通して約10%。この比率を30%くらいまで上げていくためには、抜本的に店販の仕組みを変えるべきだと考えていました」

 

ーーナゼ、インナービューティーだったのですか?

小林さん「SARAではお客さまのビューティーニーズに応えるため、10年以上前からヘッドスパやネイル、アイラッシュをメニューに取り入れトータルビューティーサロンを目指してきましたが、これからは横軸を広げていくのではなくメニューの“深掘り”が重要だと感じていました。

素材美を追求するための頭皮ケアやヘッドスパを突き詰めていくと、女性たちは外見よりも“内面からの美しさ”を求めていたんです」

 

会社設立は「美容室の収益構造を改革する」という覚悟

ーー社団法人ではなく、株式会社にしたのはナゼですか?

小林さん「経営理念に掲げている“美容室の収益構造の改革”と美容師さんの給与の改善を実現するためには、コロナ禍で会社を設立するにあたり、声をかけて集まった美容室経営者たちと思想性の一致を強固にする必要がありました。単なる勉強会では終わらせたくなかったんです。

また、インナービューティー商材との出会いにより、ビジネスパートナーとして収益を追いかける必要があったことも1つの理由です。

 

それで最初にこの構想を話したCMA mash株式会社 三石 寛さんと共同代表の形をとって法人化しました」

 

株式会社ビノバ

・設立:2020年7月

・ 代表取締役:三石寛、小林治

・出資者:12名の美容室経営者

・理事サロン:15社

 

小林さん「美容師の給与を改善するには、店販を売った美容師個人に報酬が入る仕組みに変えていかなければならない。ECサイトで美容師個人が販売できるようにして、EC販売は売り上げの30%、店頭販売は売り上げの20%が個人の利益になるようシステム化しました。

そうすることで美容師は営業時間外にも取り組むことができ、時間外売上にもつながります。お客さまに商品の良さを伝える現場の美容師が自ら体験し、実感したアイテムをお客さまに伝えていく仕組みにしないと店販率は上がっていかないと思いますね」

 

最も”免疫力”が高まる「体温37℃」をデータで可視化

小林さん「温活・睡眠・食事などの生活習慣に関するパーソナルな内容のアンケートを取ると、詳細な内容回答を得られます。これは、美容室の特異性ですよね。

 

 

スタート当初はアナログのカルテをベースにカウンセリングを行っていましたが、今年1月からデジタル化し、来店とともに数値で変化値が見えることになったことで、お客さまはより納得感を得られやすくなったようです。

 

 

 

小林さん「健康な生活習慣を実現するプログラムを研究している統合医科学研究所とも連携して、デジタル時計で脈拍やストレス指数、健康状態を“見える化”するアプリもテスト中です。

このようにデータ化することで、体内の細胞が最も活性化すると言われている『体温37℃』の必要性が真実味を含んでお客さまに伝わり、お客さま自身も健康的で美しさをキープできる実感値を持ちやすくなります」

 

ーー現在binova設立1年弱ですが、お客さまの反応はどうですか?

小林さん「インナービューティー商材は1カ月くらいで使いきってしまうものが多いので、定期購入してくださるお客さまも多く、美容師は“生活習慣の相談者”になり得る手応えを感じています。

対面販売できる強みを活かし、顧客が変化を実感できる体験をプログラムとして提案していく。さらに定期的に美容室に通ってくださるお客さまの健康状態を美容師が把握することで、新しいサブスクモデルを創造したいと考えています。

 

女性たちのビューティーニーズを満たすことで、結果として店販比率30%をクリアし、将来的には『技術:店販=1:1』に近い比率までもっていくことができたら、その先に新しい“美容室のカタチ”が見えてくるのではないでしょうか」

 

株式会社ビノバ

代表取締役 小林 治

1993年、山口県徳山市(現周南市)にSARA設立。現在、同県・福岡県に9店舗を展開する株式会社サラ代表取締役。2020年7月に株式会社ビノバ設立。CMA mash株式会社 三石 寛氏と共同でbinovaの代表取締役を務める。

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